SPYD9月も減配決定、分配金と配当利回りを確認。

2020年10月20日

こんにちは、いなかのです。


来週の頭ぐらいの発表になるかと思ったのですが、どうやらSPYDの2020年9月の分配金が決定したので今回はその紹介をしようと思います。

丁度2つ前の記事でSPYD・HDV・VYMの分配金の見直しをした所ですんでタイミングが良いです。



SPYD2020年9月の分配金

前回から▼27.9%の減配

出所:Dividend.com


こちらが2020年9月のSPYDの分配金の資料になります。

赤線で引いた$0.2636が今回支払られる分配金になります。

前回6月の分配金が$0.3657でしたので、そこから▼27.9%も減配したことになります。






SPYD5年間の分配金実績を確認

Q1=3月 Q2=6月 Q3=9月 Q4=12月

こちらはSPYDの5年間の分配金実績表です。

2020年3月(Q1)は前年同月比より増配しましたが、その後コロナショックの影響をモロに受け
6月(Q2)では減配、さらに前年同月比(緑線)でも減配となりました。



そして今回9月(Q3)の分配金も6月より減配、さらに前年同月比(青線)でもほぼ半額に減配と連続減配という結果に着地しました。

2019年9月の分配金から▼42.2%の減配となっています。


現在3月~9月時点で合計分配金は$1.03のため、このまま三か月後の分配月である12月(Q4)も減配したとすると、過去五年間で最低を更新することになります。



正確には
3月=0.396187
6月=0.365715
9月=0.2636
です。





SPYD現在の直近配当利回り

配当利回り計算

配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100




現状2020年9月17日時点でのSPYDの株価は1株29.09ドルとなっています。
これを3月から9月時点での分配金1.03ドルで配当利回りを出しますと、

1.03ドル÷29.09ドル×100=3.54%


ということになります。




予想分配金

SPYDの年末株価、合計分配金、分配金利回りを記録してみました。
平均は全て単純に足した数を割っているだけですので、正確性には欠けています。

平均分配金が5.13%だったので、もし今年度のSPYDも最終着地利回りが5.13%となるのであれば

1株の購入価格×配当利回り(%)÷100=1株当たりの年間配当額


で求めることが出来ます。

現在株価29.09ドルを当てはめると

29.09ドル×5.13÷100=1.49ドルとなります。


現在1.03ドルまで分配金が決まっているので12月だけで0.46ドルが支払われるかどうかって話ですね・・・。


SPYDは1月と7月にリバランス(構成銘柄の組み換え)を行っており、7月末にリバランスを終えたばかりです。
リバランスの本格的な実績が伴うのは12月になるかと思います。




SPYDセクター比率

出所:ステートストリート

SPYDは高配当を維持するため、比較的配当利回りの高いセクターである金融・不動産・エネルギーが上位を占めます。


コロナショック後この三つのセクターの株価の回復は他セクターに比べ乏しい状態です。




SPYDは大規模なキャピタルゲインは見込めない

↑こちらの過去記事でも述べているのですが、SPYDは大型株・中型株・小型株を均等に配分してポートフォリオを組んでいます。



そのため時価総額加重平均(企業規模の大きい株を多く保有)でポートフォリオを組んでいるETFよりも
小型株の比率が大きくなり、景気に敏感に左右されやすくなっています。



また、SPYDはリバランス時に株価が大きくなり利回りが悪くなった株の入れ替えを行い、SPYD自体の配当利回りが低くならないように調整をしています。

そのため、急激な株価上昇によるキャピタルゲインは見込みにくいETFです。


あくまで高い水準でのインカムゲインを狙うETFとなります。




今後の見通し(個人的見解)

SPYDの設定日(運用開始日)って2015年10月21日からで実はまだ5年も運用をしていないETFなんです。
7月中ずっと公式HPを見てたのですが、一時は70銘柄から63銘柄になったりと7月末リバランス完了当日まで構成銘柄や比率がよく変わっていました。


推測するに今コロナショックというリーマン級の試練の中で存在価値を示すためにファンドマネージャーがあの手この手を試している段階だと思います。


私個人的には売りに出すことなく淡々と追加投資出来るタイミングがあれば投資していくスタンスは変わらないです。

平均取得単価も29ドルに抑えられているので現状維持のままです。


ですがSPYDはインカムゲイン目当てのETFですんで、今後も減配を繰り返せば売りに出されるリスクは極端に大きくなるでしょう。



財務健全性を重視したHDVの価値が上がる可能性

青線=HDV 黄色線=VYM 赤線=SPYD
出所:TradingView

同じくSPYDと比較されるHDV
こちらのETFは財務健全性が高く、なおかつ持続的に平均以上の配当を支払うことができると認められた企業を選んで構成されています。


そのため、SPYDに比べ景気不況時にも株価の下落を防ぐ力があり、コロナショック時にも一時は3割超下落はしたものの現在年初期から▼15.62%という所まできました。


HDVは4~5%水準で配当利回りを保っているため、SPYDに近いインカムゲインを狙いつつも不況時に強い(SPYDより)ETFに投資したい場合に候補に挙がるETFかと思います。




当ブログのまとめ

①SPYD9月分配金0.2636ドルと連続減配

②直近利回りは3.54%

③SPYDはあくまでインカムゲインを狙うETF

④運用期間は5年満たず、暫くは見守るスタンス変えず

⑤高配当かつ守りのETF:HDVの価値が上がるか?


ということで悔しくもSPYDの9月分配金は減配となりました。
ここで売りに出す方もいれば、いや株価がさらに下がった所が買い時だと買いに出る方、考え方は千差万別あると思います。


私は今年一年で分配金が沢山欲しいだとか、大きなキャピタルゲインが欲しいとは思ってなく(勿論得られるならすぐほしいです笑)、数年後の長期目線で投資をしているので今後のSPYDの動向に注目するだけです。


本当はこんな客観的にいてはよくないのかもしれませんが、ETFに投資をすること自体が楽しくなっているのでコツコツ、コツコツと投資を継続していきます。


ただ、明らかにETF自体の力が衰えてきている場合は話が変わってきますので最低限の分析はETFといえども必要になってくるかと思います。


市場にお金が溢れ株価が膨れ上がっている状態ではありますが、下落要因の一因である新型コロナウイルスの影響はこれからより顕著に表れてくるかと思います。


現状に甘んじることなる情報収集を続けていきます。



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↓高配当でありながら守りのETF:HDVについての記事です。