GLDMの留意点を確認していく

金の現物投資が可能な中で、金ETFに投資していても大丈夫なのか?という疑問が湧いたので、


ちょっと改めて金(ゴールド)ETFの【GLDM】に投資する際に注意したい留意点をおさらいしてみようと思います。


GLDMの商品性

GLDM

運用会社:ステートストリート
正式名称:SPDR® ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
ベンチマーク:LBMA金価格
経費率:0.10%
純資産:6790億円
株価:34.16USD〔2022/07/26〕
設定日:2018/6/25


GLDMは経費率控除前で金現物の値動きに連動する投資成果を目指す金ETFになります。
GLDMに投資をするメリットして、金の現物を直接売買・管理・保守を行う総合コストに比べると、はるかに低コストで金に連動したGLDMを保有・売買できる点にあります。


GLDMは以前1株20ドル以下で取引されていたのですが、2022年2月に2株を1株に株式併合されたため、1株34~40ドル程度直近では取引されています。


また、株式併合されたことにより管理コストを抑えることができたためか、経費率が0.18%→0.10%へ下げられました。金ETFの中では最安の経費率となっています。




ベンチマークとの乖離

出所:ステートストリート公式HP 

こちらはGLDMの運用実績です。トータルリターンを直近からの%で表しています。

GLDMの基準価格と市場での売買価格がベンチマークとしているLBMA午後金価格と乖離していないか保有者としては定期的に確認しておきたい項目になります。


GLDMはより手軽に金ETFへ投資ができるようにという名目で2018年に運用が始まったETFになりますが、設定来や3年間の項目をみると乖離しているようには見えないです。


しかし、直近1年、年初期という短期的な目線でみると乖離しているのが数値として表れています。リスク性商品、コモディティの観点から短期的だと乖離も仕方ない側面があります。


金は分配金を排出するわけでもないですし、3年間以上の運用実績で乖離が見えた場合、運用が上手くいっていない可能性があるので注意しておきたいですね(金の売買が上手くいっていない可能性あり)



GLDMの経費は金の売買によって賄っている

当ETFは裏付けとして保有している金の価値に直接連動しているため、金価格の変動によって価格が変わります。


また、コモディティである金(ゴールド)自体は配当生まないため、GLDMを運用していくための経費は
裏付けとして保有している金を売買して補っています。


そのため時間の経過とともに当ETFの1口当たりの金の量は減っていくみたいですね。
ただ、それはその後運用会社が金の購入等行わなかったらという話です。


私達投資家の保有しているGLDMの数が減るわけでなく、価格として反映されるものなので価格と先ほどの運用実績の確認が必須ということになりますね。



余談:ベンチマークについて

BMA=ロンドン貴金属市場協会という意味であり、金の現物取引を行っているロンドン市場の指標です。かつてはロンドン金値決め価格と呼ばれており、ヨーロッパで電話会議で決定されていた。



しかし、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)不正事件をきっかけに方式が見直され、2015年3月20日により情報の透明性の高いLBMA金価格が新たな指標となりました。



また、LBMAは1日2回(ロンドン時間の午前10時30分と午後3時)、金のスポット価格を決めるフィッシング(値決め)を行っており、この価格が世界的な金現物価格の指標となっています。




最後に

今では割と安いコストで現物の金への投資が可能であったり、最低投資額決められある一定の量になったら現物と交換できたりと現物投資へのサービス面も充実してきましたが、


それを加味しても、管理いらず経費率0.10%で金に連動した投資成果を得られるGLDMは金投資を始めるには破格のコストなのでしょうね。


投資する際、ドル転する必要がありますがやりようによっては爆益も狙えるわけですから、投資商品として面白いですよね。


なお、1口単価が高く、流動性もはるかに高いGLDの方は富裕層や機関投資家向けなので、私はGLDMをちまちまかじっていこうと思います。




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