【SLV】iシェアーズシルバー・トラストのリターンとボラティリティを確認

こんにちは、いなかのです。


今回は、ブラックロックが運用する「銀」に投資ができるETF【SLV】を見ていきます。


コモディティであるゴールドETF【IAU】と比較しながら見ていこうかと思います。




iシェアーズシルバー・トラストとは?

【SLV】iシェアーズシルバー・トラストの基本データ

運用会社:ブラックロック
通称:SLV
ベンチマーク:ロンドン銀価格
経費率:0.50%
純資産:1.9兆円
設定日:2006/04/21
株価:25.14ドル〔2021年2月21日時点〕

iシェアーズシルバー・トラスト(以下.SLV)は、銀地銀価格への日々の値動きと連動する運用を行います。
銀現物に0.50%の経費率で手軽に投資することができます。


企業株式とは違い、配当を生まないので純粋な銀の値上がりがリターンとなります。


ベンチマークであるロンドン銀価格は、ロンドン地金市場協会(LBMA)が公表する1トロイオンス当りの銀価格になります。



貴金属計量単位である1トロイオンス=31.1034768であるため、

国際銀価格÷31.1035×ドル/円レート=国内銀価格(円)となります。

銀のスポット価格が27.345で現為替レートが104.94だとすると
27.345÷31.1035×104.94=92.2592…..になります。






投資市場における銀の役割

コモディティ投資の代表格の一つである銀投資は、株式や債券市場からの資金移動として用いられてきました。
同じコモディティである金やプラチナと似た意味合いで投資されることが多いですが、



金のように安全資産かと言われると一概にそうとは言えません。


銀は、金よりも価格が圧倒的に低く金と似た値動きを示しますが、市場が小さいためボラティリティが非常に高いです。
ハイリスク・ハイリターンの側面を持つコモディティであるため、金のような安全資産からは程遠い印象に感じます。



金より希少であるプラチナもハイリスク・ハイリターンの側面を持ちます。


銀の需要の6割は半導体、電子材料分野といった工業分野になります。
金と似た値動きをするといっても、工業需要の変動による影響も大きく受けるということになります。



SLVのパフォーマンス確認

SLVのトータルリターン

出所:ブラックロック

こちらがSLVの年率トータルリターンになります。
インデックスとの乖離は小さいのでトラッキングエラーは起きていませんね。



直近でのリターンが大きいですが、10年前に投資しそのままの場合マイナスのリターンとなっていますが、設定日からのリターンでは5%以上のリターンを出しています。




SLVとIAUのトータルリターン比較

緑線=IAU  青線=SLV
2015~2021/1

同じブラックロックが運用するゴールドETF【IAU】との比較になります。


直近5年間のトータルリターンではSLVの方がいいですね。
ただしチャートを見て頂いても分かるかと思いますが、非常にボラティリティが高いです。



そのため、ある程度のタイミング投資ををする必要があるかもしれません。





SLVとIAUの10年トータルリターン

緑線=IAU 青線=SLV
2010~2021/01

10年間のトータルリターンですとSLV、IAUともほぼ差がありませんね。
あるのはやはりSLVのボラティリティの高さでしょうか。



ゴールドは安全資産扱いのためIAUとの比較ではボラティリティが高いのかどうかっていうのがはっきり分かりません。

そのため、ブラックロックのS&P500連動ETF【IVV】と2015年からのボラティリティを見てみます。

こんな感じですね。IVVが米国の大型株なので一概には言えませんけど、株式ETFと比較しても銀のボラティリティは高いことが分かりました。


投資する際の参考程度にはなりそうですね。




SLVとIAUの直近6か月株価

出所:TradingView
青線=IAU 黄色線=SLV

SLVは直近6か月間このような動きをしています。
安全資産であるIAUは長期投資に向いていますが、値動きの激しいSLVはどちらかというと長期投資では短期での投資に向いているようにも感じます。


非常にて慣れた投資家さんであれば銀投資で一儲けができそうな動きをしていますね。




まとめ

・SLVはロンドン銀価格をベンチマークとした銀に投資ができるETF

・銀は金よりトータルリターンが高いが、ボラティリティ高い

・銀は短期投資向けか

・銀からのリターンはキャピタルゲインのみ

私はゴールドETFであるGLDMで金投資をしていますが、
金を持ったなら、銀やプラチナも持ってみたいなぁという欲は湧いてきます。


ただ、サラリーマンの資金には限界があり限られた資金と言われるとやはり金を選んでしまいます。


当記事で銀は長期投資に向かないのでは?という結論付けをしていますが、長期投資では金よりもリターンが大きいですし、積立投資であれば銀のボラティリティの高さをカバーできるかもしれません。



それぞれしっかりと異なる特徴のあるコモディティ界隈も中々奥が深いですね。
また気が向いたらプラチナや穀物について書いていこうと思います。




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