【DVY】好配当株式ETFのパフォーマンスをHDVを用いて比較します。
こんにちは、いなかのです!
今回は、ブラックロックが運用する「iシェアーズ好配当株式ETFの【DVY】」について紹介します。
DVYの基本データを最初に見ていき、パフォーマンスの比較対象に同じくブラックロックの高配当株ETFである【HDV】を挙げて見ていきたいと思います。
DVYの基本データ
運用会社:ブラックロック
名称:iシェアーズ好配当株式ETF
ベンチマーク:ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックス
直近配当額:0.946339ドル
直近配当利回り:4.32%
組入銘柄数:100
分配月:4半期毎
経費率:0.39%
純資産:1.3兆円
設定日:2003年11月3日
DVYはベンチマークのダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックスの価格と利回りに連動する投資成果を目指すETFとなります。
この指数は米国の中型・大型株から配当利回りの高い100銘柄で構成されています。
とはいえ、ただ単純に配当利回りで選定しているわけではなく
「継続的に配当金を支払っている米国企業」かつ「過去5年間において配当支払いのある米国企業の株式100銘柄」から選定しています。
また、経費率0.39%とHDVの0.08%と比べると高めの設定になっています。
安定した分配金とリターンが得られるのであれば納得のいく経費率だと思うのでどんどんDVYについて見ていきましょう。
HDVの基本データ
この記事ではHDVの基本データ部分だけ書いておきます。
運用会社:ブラックロック
名称:iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF
ベンチマーク:モーニングスター配当フォーカス指数
直近配当額:0.850765ドル
直近配当利回り:4.16%
組入銘柄数:74
経費率:0.08%
純資産:5660億円
設定日:2011年3月29日
経費率はHDVの方がDVYと比べますと圧倒的に低いです。
が純資産や設定日の長さなどはDVYですね。
HDVは直近分配金の減配率を▼0.77%に抑えるなど運用が上手くいっているETFです。
DVY上位構成銘柄
こちらがDVYの上位構成銘柄となります。
下線で引いたAT&TのみHDVの上位構成銘柄と被っていました。
AT&Tは米国の大手通信会社であり長年わたり連続増配を続けてきた企業の一つです。
1.アルトリアグループは1968年以降連続増配している企業ですね。
2.インターナショナルペーパーは世界最大の製紙・パルプメーカーであり9年連続増配企業になります。
3.プルデンシャルファイナンスは米国の老舗保険会社で日本だと「プルデンシャル生命保険」として事業展開しております。10年以上の連続増配している企業になります。
どの企業も決して極端に高利回りというわけではないのですが、長年の運営、連続増配、と安定した配当を出し続けてきた企業達です。
DVYセクター比率
金融と公益事業が高い比率を占めています。
この2セクターに配当利回りが比較的高く連続増配を繰り返している企業が多いということでしょう。
金融、公益事業そセクターどちらも成熟した企業が多く、成熟した企業は配当という形で株主還元に注力する傾向にあります。
後は、金融のセクターの比率が1位にきているところはVYMと同じですね。
SPYDも2位比率が金融だったりします。(選定されている企業は異なるでしょうが)
HDVはエネルギーとヘルスケアが1位2位となっています。
DVYの分配金
HDVとの4年間の比較
どちらも直近4年間連続増配を達成しています。
青線を見てください、HDVは前年同月比で▼1.1%です。(正確には▼0.77%)
比べてDVYの前年同月比は▼1.04%とどちらもコロナ禍の中で最小限に減配率を抑えています。
また、HDVは前回6月から▼3.4%の減配ですが、
DVYは前回6月から+18%増配とこのコロナ禍の中でも増配を記録しています。
高配当ETFはインカムゲインを目的に投資をするのが基本のETFであり、増配を維持してくれるというだけで投資家からすると非常にありがたい話になります。
減配を繰り返し計画通りの配当・分配を将来的に得られないのであれば投資先として見合わないことになり、投資対象の選定に走る必要があるからです。
連続増配を繰り返しているというだけで資金流入の条件として十分な理由に成り得やすいです。
DVYの2010年~2019年の年間分配金推移
2010年の年間分配金1口$1.703から2019年まで連続増配を繰り返し
2019年には年間分配金1口$3.601になっています。
連続増配を繰り返している分、株価も上昇しているので配当利回り自体は4%前後を推移している状態です。
DVYのトータルリターン
トータルリターンの比較対象はHDVに加え、個人投資家に人気の高い【VYM】【SPYD】も対象に入れます。
ブラックロックの【DVY】【HDV】
バンガードの【VYM】
ステートストリートの【SPYD】
という形になります。
ETFの運用方針やベンチマーク異なるので、運用会社の良さではなくあくまでETF自体のパフォーマンスとして見てください。
直近1年間のトータルリターン
こちらは直近1年間のトータルリターンです。
利回りという部分で見るとSPYD>DVY>HDV>VYMの順で高いのですが、VYMが一番損失を防いでいます。
回復は遅いですが、少しずつDVYもHDVも回復していっているみたいです。
直近5年間のトータルリターン
こちらは5年間のトータルリターンになります。
コロナショックまでSPYDの好調っぷりがよく分かります。
ここでもトータルリターンはVYMが一番いいですね。
DVYとHDVのトータルリターンを数値で見る
一枚目がDVY、2枚目がHDVの数値化されたトータルリターン図です。
DVYは経費率の都合なのか、インデックスとの数値差が少し表れていますね。
リーマンショック、コロナショックを体験しているDVYですが設定来からリターン率’%前後と高配当ETFの中ではしっかりとリターンを生み出せている数値です。
HDVもまだ10年以上の運用は出来ていませんが、コロナショックを経験し高いリターン率、安定した分配を証明できればこれからどんどん資金が流入していくのではないでしょうか。
まとめ
1.経費率0.39%のDVY 経費率0.08%のHDV
2.DVYはコロナ禍でも減配することなく連続増配を達成
3.設定来からのトータルリターン7%前後と高配当ETFの中では高め
ということで、DVYを見てきました。
本当に安定した分配金を狙いにいきたい方は経費率0.39%だろうと厳しい状況下の中で連続増配したDVYは十分に投資対象になりそうですね。
私は今投資している先で十分なので今のところDVYに投資をする予定はないのですが、数年、数十年後なら投資先として十分可能性があるのでしっかりとこのETFの事を覚えておきたいです。
その時々で個々人のニーズは変わっていきます。今は興味がなくとも知っておくだけで選択の幅が広がりますので当記事がその一任を担えたらと思います。
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