ステートストリートS&P500連動ETFの【SPY】と【SPLG】の異なる点

2020年11月19日

こんにちは、いなかのです。


今回は、ステートストリートが運用するS&P500に連動するパフォーマンスを目指すETFの【SPY】と【SPLG】の異なる点について紹介します。


最初に簡単にSPLGについて紹介し、後は異なっている部分のみ紹介します。



SPLGとは?

基本データ

運用会社:ステートストリート
名称:SPDR® ポートフォリオ S&P 500® ETF
ベンチマーク:S&P500種株価指数
直近配当額:0.149835ドル
直近配当利回り:1.65%
組入銘柄数:505
分配月:4半期毎
経費率:0.03%
純資産:7630億円
設定日:2005年11月08日

このSPLGですが、2020年1月24日に大きな変更が加えられました。


他社のS&P500連動ETFに対抗するため、ベンチマークを「SSGA 大型株式指数 」から「S&P500種株価指数」に変えファンド名も変更しています。


また、SPLGは経費率0.03%とS&P500連動ETFの中で最安水準のため、バンガード社のVOOともコスト面において引けを取りません。



SPYとSPLGの異なる点

2020/11/16時点

ベンチマークが一緒なのでトータルリターンについては省きました。数値も誤差の範囲でしたので。


画像がSPYとSPLGの大きな違いになります。

SPYはS&P500連動ETFの中で一番規模が大きく、現時点全ETFの中でも最大の純資産を誇っています。
基準価格も高額になっており、基本的にこのETFの売買を行っているのは機関投資家が多いです。


経費率が0.0945%とS&P500をベンチマークとするETFの中では高いコストになっていますが、非常に流動性に富んでいる点がこのSPYの特徴になります。





一方で、2020年1月よりS&P500連動ETFとなったSPLGは、低コストかつ低価格で売買できることが最大のメリットになります。


バンガード社のVOO、ブラックロックのIVVと同じく最安水準になっています。


SPYやVOO、IVVと比べ1単価が低価格なため手軽に購入しやすく、人によっては短期的なトレードをしやすいという見方もあります。(SPYとVOO、IVVはどれも1株355ドルを超えています。)



「より手軽に」をコンセプトとするSPLGは、同社の金ETF【GLD】をより買いやすくした【GLDM】に似た側面を持ちますね。






敢えてSPLGに投資をしなくてもいい

SPLGの良さは経費率0.03%であり低価格でS&P500に投資ができることです。


SPYやVOO、IVVでは高額になっているためこのニーズに応えることが出来ません。


しかし、円建てでS&P500に投資ができる素晴らしい投資信託がいくつもありますので、あえてSPLGに投資をする必要がないのが現状です。



eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・バンガード・S&P500)」なら信託報酬0.09~%程度で運用でき、円建て投資信託なのでドル転時の為替を気にすることなく好きな金額(最低100円から)から投資ができます。



S&P500に投資をすることを目的とするのであれば、あえてSPLGに投資をしなくても円建てでS&P500の恩恵をしっかり教授できる体制が整っているということですね。



5年間のトータルリターン

2015/11~2020/11

念のため5年間のトータルリターンを比較してみました。
ベンチマークは一緒ですし、SPY以外は経費率に差もないため数値化しないと分からないぐらいトータルリターンに差がありませんね。





まとめ

1.2020年1月にSPLGがS&P500に対応し、ステートストリート初のS&P500最安水準ETFとなる

2.SPLGは低コストかつ低価格でS&P500に投資ができる

3.円建て投資信託にS&P500連動の優秀な商品あるため、無理にSPLGを選ぶ必要はない


運用会社同士で手数料の引き下げによる競合他社との対決は今後も続くと思われます。


つい最近でも経費率の高いSPYから大きな資金流出が起こる!という記事をみました。
(なんだかんだ言って今最も純資産が大きいのはSPYですが・・・。)


私のようなこじんまりしたサラリーマンにとっては低コストで良い商品がここまであると非常に嬉しいですよね。


今後も各運用会社の施策に注目したいです。
それぞれ色があって見ているだけでもワクワクしますね。




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