金ETFと純金積立の異なる点を確認したい

こんにちは、いなかのです。
少しずつですが2021年になった実感が湧いてきましたね。
さて、今回は「金ETF(投資信託含む 以下:金ETF)と純金積立の異なる点」について着目していこうと思います。
純金積立について各金融機関で多少異なりますので、ここでSBI証券の純金積立をピックアップしていきます。
金ETFと純金積立の異なる点

こちらはSBI証券の純金積立と金ETFの早見表になります。
純金積立の大きなメリットはある一定の量になると現物へ転換できるということですね。
これは金ETFにはない、純金積立を選ぶ最大のメリットになるかと思います。
ただし純金積立は毎月純金を積み立て都度、買付手数料として2.2%(税込)がかかってしまう点が大きなデメリットと言えるでしょう。
都度2.2%というコストは為替を考慮した金ETFも高い費用になりますね。
SBI証券の純金積立について

SBI証券は業界最安手数料ではありませんが、ネット証券故に省けるコストは省かれています。
最低1,000円以上1,000円単位で取引ができ、1g以上1g単位ごとといったように定量積立も可能になっています。
通常金融機関の純金積立は純金を保管する際の保管料や、年会費が掛かるものですがネット証券故に手数料無料になっています。
買付手数料こそ2.2%(税込)掛かりますが、売買手数料はかかりませんので手数料を気にせず換金することができます。
また最大のメリットである現物転換は金であれば1㎏から可能になっています。
その際、配送費がかかる点には注意です。
実際転換できる1㎏にするためにどれほどの資金が必要かというと、
1㎏=1000g 金=6,294円/g
1000g×6,294円/g=6,294,000円
といったように巨額の現金が必要になってくるので純金積立で転換をする機会というのはほとんど訪れないのではないのでしょうか。
金ETFについて
金ETFは金を証券化した有価証券投資です。ETFは証券の価値の裏付けとして金の現物をファンドに組み入れるため、市場での金ETFの取引価格は基本的に金価格に連動します。
ETFの取引には証券会社で定められた売買手数料と運用会社が決めた信託報酬がコストでかかってきます。
非上場の投資信託であれば月最低100円単位から購入することができますが、
ETFは最低1口からの購入になるためその時々の価格変動に左右されてしまいます。
金ETFは直接金を保有するわけではないため、保管料と年会費は発生しません。その代わり金ETF自体の運用費として信託報酬が掛かりますが、そのコストは非常に低く抑えられています。
※原則金ETFは現物転換できないものがほとんどなのですが、「純金信託"金の果実"」は純金に転換できるみたいですね。
投資市場での金の役割

金は「安全資産」と看做されており、世界経済や国際情勢への不安感が増したり金利が低下して金利を生まない金を保有するデメリットが薄れたりすると金価格は上昇する傾向があります。
金をポートフォリオの一部に組み込むことでコロナ禍のような市場動向が不安定な際にリスクヘッジの対象とされることが多いです。
ただし、金自体が配当を出すことはないため、純粋な金価格の値上がりでリターンを求めなければいけません。安全資産といってもタイミングを計る必要があります。
そこで、ドルコスト平均法を用いる純金積立のニーズが表れてきたのでしょう。
積立投資は投資タイミングを計る時間を削るだけではなく購入単価をマイルドにしてくれます。
非上場である投資信託も積立投資が可能です。
また、金ETFは上場しているため積立投資設定ができないのですがSBI証券のみ積立投資の設定が可能になっています。
ここまで積立投資が一般的なものになってきている今、もしかすると今後他のネット証券もETFでの積立投資ができるようになるのではないでしょうか。
現物保有ではなく投資にする理由
現物を自分で購入して自分で保管さえすれば年会費と保管料は勿論かかりません。
ですが、結局金の保管場所の用意や盗難といったリスクを考えなければならず一般的なサラリーマンにとっては金との適切な距離感ではないように思います。
やはり多少のコストがかかるとしても金融機関に保有もしくは運用を任せるのが一番かと思います。
ゴールドに投資ができる商品
ETF:GLDM
一番楽に金ETFに購入できるのは、「SPDRゴールド・シェア(1326)」ですね。為替などを考えることなく円で購入することが出来ます。
ただ個人的には、金ETFの実績があるステートストリートが運用する「SPDR® ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト」がおすすめです。
ドル建てになってしまいますが、信託報酬0.18%と業界最安であること、1購入単価が円換算で2000円前後とお手頃な価格だからです。
GLDMについては当ブログで何度か紹介しているので関連記事に貼っておきます。
最後に
個人的には現物転換をする予定がないのであれば、金への投資はETFもしくは投資信託で十分かと思います。
というのも純金積立の買付手数料2%前後は高く感じるからです。
割と手軽にどの選択肢も取れる世の中なのでパフォーマンスに圧倒的差が無いのであればコスト面を見て選んでいいと思います。
さて、コロナ禍において2020年は企業の業績悪化、または倒産リスクが考慮され金価格が暴騰した年になりました。
近況では3万ドルを突破したビットコインを筆頭に仮想通貨が日の目を浴びており、一旦金への注目が薄れているように感じます。
ファイザーがコロナウイルスワクチンを開発しワクチン接種が始まっていますが、ワクチンの効果実証、アフターコロナの社会構成が固まるまで後最低でも2年ほど掛かるように思います。
その間、株式の上場廃止リスクや国の財政破綻リスクは常に付きまとう問題になります。
まだまだリスクヘッジとして金の魅力が高まる局面は来ると思いますので、私はGLDMの積立投資を引き続き続けていこうと思います。
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